口唇口蓋裂について
口唇口蓋裂について
こんにちは、いろどり歯科です🦷
今回は口唇口蓋裂についてです。
口唇口蓋裂とは、先天性異常の1つで唇、歯茎、口蓋(口の中の上の部分)に割れ目が残ったまま赤ちゃんが生まれてくる病態です。
口唇裂とは唇の一部に裂け目が現れるのを口唇裂、唇裂といいます。口唇裂は鼻まで達するものを完全口唇裂、達しない不完全口唇裂、他に片側性・両側性に分けられます。
口蓋裂とは生まれたときから、唇(口唇)や上あご(硬口蓋)、のどちんこ(軟口蓋)がつながっていない状態のことを言います。日本では約500〜600人に1人の確率で生まれるそうで、日本人に多い先天異常といわれています。
症状としては、口唇裂では多くの場合、顔面の変形は口唇にとどまらず外鼻(はな)にも及び、整容性(見た目)の問題のほか、摂食、言語の問題が生じます。口蓋裂では、食事や言葉が鼻から漏れることにより、摂食、言語の問題が生じます。また中耳炎になりやすい、中顔面の発育が抑制されうる、といった問題が生じます。顎裂では、はぐきの裂部に歯が生えないことによる、歯並びの問題が生じます。
けっしてめずらしい症状ではありません。
胎児がお腹のなかでしだいに成長するとき、異常な力が加わったり、顔は左右から伸びるいくつかの突起が癒合することによってつくられています。しかし、この癒合がうまくいかないと、その部位に裂け目が残ってしまいます。その結果として、唇が割れた口唇裂(こうしんれつ)や、口蓋が裂けて口腔と鼻腔がつながっている口蓋裂が発生します。
口唇口蓋裂の治療は、生後3ヵ月頃から20歳前後まで続く、長期的な手術・治療が必要な場合が多いです。
■原因について
発生の原因としては、妊娠中のたばこ、母体の栄養障害や精神的なストレス、さらに副腎皮質ステロイド薬や鎮痛剤など形態異常を誘発する薬(催奇性薬剤)を使ったり、風疹(ふうしん)にかかったり、放射線照射を受けることなどが可能性として挙げられます。一部では遺伝によるものもあります。また、発生率は高齢出産になるほど高いともいわれています。 しかし、原因は不明なものが大多数を占め7割に達しています。
■治療について
生後3か月でくちびるを閉じる手術、1歳~1歳2か月で口の中(口蓋)を閉じる手術を行います。言葉が出てくるのを待って、小学校入学までに正常な言語を獲得することを目標に、4歳~6歳の間に集中的に言語訓練を行います。乳歯から永久歯に生え変わる時期(7歳~10歳)に、顎の割れているところに骨移植を行って、歯並びをよくするための準備を行います。治療の仕上げとして、思春期以降に、残存する変形に対してあごの手術(顎矯正手術)や鼻形成術を行って、治療終了となります。
出産直後から成人するまでの長期間にわたる、一連の治療が必要となります。それには口腔外科、矯正歯科、小児歯科、形成外科、耳鼻咽喉科、小児科、言語治療科、一般歯科などによる総合治療が必要です。
歯のこと、お口のことで、少しでも気になることがございましたら、どうぞお気軽にぜひ一度ご連絡、ご相談ください☘️✨
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