お歯黒について

お歯黒について

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こんにちは、いろどり歯科です🦷✨
今回は『お歯黒』についてお話していきます。

いきなりですが、みなさんは「お歯黒」という言葉は聞いたことがございますか?
日本では明治時代初期まで、女性が歯を黒く染めるという習慣があり、その文化のことを指します😳

お歯黒は、一度染めたら長く続くものではなく、結婚した女性は毎日歯を黒染めする作業をしていました。
お歯黒のやり方は、鉄を原料とした水とヌルデの葉の虫こぶというものから作った粉を交互に筆で、1本ずつの歯に塗っていくんだそうです。


では、このお歯黒はどういった効果があるのでしょうか。
実は、お歯黒には虫歯予防の効果があります!
当時、「お歯黒の女性は医者いらず」という言い伝えもあったほどです。

お歯黒が虫歯予防になっていたのには2つの理由があります🦷
① 歯を丈夫にするお歯黒の成分
歯を黒く染めるのに使っていた「かねみず」という成分には鉄分が含まれています。
その鉄分が、歯の成分であるリン酸カルシウムCa(PO4)2を強化して、歯を丈夫にする役割を果たしていたと言われています。

② 丁寧な掃除
綺麗に黒く染めるには歯を綺麗にする必要があり、楊枝などで丁寧に歯の歯垢を取り除く必要がありました。
毎日丁寧に歯を掃除する事によって、虫歯予防に繋がっていたとされています。

当時、お歯黒は美しい姿として扱われていたそうです。歯を目立たなくし顔つきを柔和に見せたり、歯並びや変色を隠すだけでなく独特の妖艶な美しさがあったと言われています。


ですが、黒船来航で有名なペリーは歯を真っ黒にして笑っている日本女性を目の当たりにし、とても驚いて悪い印象を受けたそうです。
ペリーが残した記録の中にお歯黒についても記載されており、「既婚女性が常に厭わしい歯黒をしていることを除けば、日本女性の容姿は悪くない。」という文章も残っています。

その後、「お歯黒文化=女性差別だ」と考える来日外国人の訴えにより、明治政府は批判を受け、明治6年にお歯黒禁止令を出します。
禁止令が出てもお歯黒をやめる女性はあまりいなかったそうですが、明治天皇と皇后がお歯黒をやめたことをキッカケに浸透したこの文化は廃れていったそうです☺️


今の時代では白い歯が美しいとされており、お歯黒とは正反対の「ホワイトニング」をされる方が増えてきています。
時代によって美しさの基準などいろんなことが変化していて面白いですね😳💖


歯のこと、お口のことで、少しでも気になることがございましたら、どうぞお気軽にぜひ一度ご連絡、ご相談ください☘️✨

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